<夏> 心のトラブルについて
心臓は夏に活発に働きます。
中医学でいう「心」は血液を循環させて
熱や栄養素、酸素、水分などを身体の隅々まで行き渡らせる働きがあります。
夏は天の気が最も強い「陽の気」になるため、
地からは「陰の気」が強い植物がどんどん成長します。
心が疲れると、
むくみやのぼせ、舌先がピリピリしたり、
不眠などの心のトラブルが見られます。

まずは以下のチェックをしてみてください。
<心の疲労度チェック>
⬜︎舌先がピリピリする、赤くなる
⬜︎ ロレツが回らなくなることがある
⬜︎動悸や息切れを感じる
⬜︎手足がむくむ
⬜︎寝つきが悪い
⬜︎異常に汗をかく
⬜︎鼻先が赤くなる
●舌のトラブル
心臓のトラブルで症状が出やすい器官が「舌」です。
舌をよく噛んだり、ロレツが回らなくなるなどの言語障害や、
舌の痛み、硬直なども現れます。
●動悸、息切れ
血液循環が滞ると、頭はのぼせているのに手足が冷えたり、
立ちくらみ、動悸、不整脈、高血圧などのがトラブルが現れます。
●赤ら顔
血液が滞り、頭に熱がこもると、顔が赤くなります。
特に鼻先が赤くなるのは、甘いものや香辛料など、拡散の働きがある(陰性)
食べ物を多く摂ることで、毛細血管が拡張するからです。
●睡眠障害
「心」が弱ると「ココロ」の働きにも影響し、
気持ちが落ち着かなくなったり、不安を感じて、不眠症になります。
睡眠中の歯ぎしり、金縛り、よく夢をみる場合も
心の弱りと判断します。
●多汗症
血液循環が滞ると、熱の発散がうまくできず、たくさん汗をかいたり、
夏場になると日射病や脱水症状を起こしやすくなります。

<心の食養>
血流をよくする食べ物として、人参、トマト、スイカ、小豆など、
赤い食べ物がオススメです。
また、心が疲れると苦味を欲します。
よもぎやフキ、菜の花などの野草の苦味は、
血液中の老廃物を浄化して血流を良くしてくれます。
綺麗な血液が流れることで血管が修復されるので、
高血圧などにも効果的です。
お野菜では、春菊や、大根葉、パセリなどもおすすめです。
心と肺・大腸は相剋関係にあるので、
苦味のある食べものを摂ることで便秘の改善にもつながります。
便秘の改善は血液を浄化するのに一番重要なので、
便秘をしやすい方は自然な苦味を積極的に摂りましょう。

<生活習慣>
軽い運動は血管を強化させます。
ウォーキングやストレッチなどで適度に血流を増やすことは、
血管のバイパスを作ります。
極端な暑さや寒さ、熱いお風呂などは、心臓に負担をかけます。
我慢せずに快適に過ごせるよう生活環境を整えましょう。
また、感情も「喜び」と言った極陽性の激しい感情表現は、
心臓に負担がかかります。
逆に、笑いは「中庸」な感情。お腹を抱えて笑うことで
横隔膜が刺激されて、お腹に溜まった血流が全身に行き渡ります。
笑いは最大のアンチエイジングです♡
